なにをたべたかわかる?

著者 :
  • 絵本館 (2003年10月31日発売)
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本棚登録 : 629
感想 : 73
5

シュールな絵本と言えば筆頭にあがりそうな長新太さんの作品。
ちょっぴりブラックで、あまりのナンセンスな展開に抱腹絶倒。
表紙の猫さんがぷっくぷくのお腹をしているが、何を食べてこうなったかは読んでみるしかない。
そして、ぷっくぷくのそのわけになんとも笑うしかない。
そんな馬鹿な・・の繰り返しが続いて、子どもたちが笑うこと笑うこと。
素話の「ついでにペロリ」に似ているが、あの猫さんのような怖さはない。
こちらはずうっととぼけているのだ。
だってこの猫は、釣った魚が自分の頭上で何をしているか、ぜーんぜん知らないんだもの。

最後のページの「ねこがたべたのは さかなだけではないんだよ」を、深読みする人もいるだろう。
長新太さんの本は時に哲学的だし、人間はこの猫よりもはるかに悪食なのだから。
でも子供向けの作品だもの、明るくからっと笑い飛ばして読みたいものだ。
男の子の方が明らかに喜び、ずっと笑いがたえない。
年中さんから。約8分。
最後まで読んだら、はじめに戻って「何を食べたのかな?」って探してもいいね。
ただ、このシュールさが理解不能の方もいらっしゃると思うので万人向けではないかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本・通年
感想投稿日 : 2013年3月17日
読了日 : 2013年3月17日
本棚登録日 : 2013年3月17日

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コメント 2件

vilureefさんのコメント
2013/03/17

こんばんは!

長新太さん、いいですよね。
そう、本当にシュールとしか言いようがない。
この本もまたしてもそうですか。

ある時きゃべつくんシリーズを読み聞かせしていたら、声だけ聞いていた夫が「なんじゃそりゃ!」って突っ込みを入れた位(笑)
もう、なんでもありですよね。

伸びたり縮んだり、はたまた空を飛んだり。
何の脈略もなく・・・。

「きゃべつお前を食べる!」ってセリフが我が家のブーム。(きゃべつのところを名前に変えたりして・・・)
きっとこの本もツボですね!
さっそく探してみます。
ありがとうございました(^_-)-☆

nejidonさんのコメント
2013/03/18

vilureefさん、こんにちは♪
強風が吹き荒れるこちらです。
長新太さん、お好きでしたか?それなら良かった良かった!!
真面目なお母様は【何、コレ?!】って怒り出しますからね。
紹介のしかたも難しい長新太さんなのです。
こればかりは、常識を超えた世界の作品なので、どう感じるかにかかってますものねぇ。

そうそう、「キャベツくん」もそうですよね!
あれは本当に面白いです。
 【声だけ聞いていた夫が「なんじゃそりゃ!」って突っ込みを入れた位(笑)】
わははは!よく分かります。
でも子どもたちはあの意味不明さが好きなのですよ。
息子さんが喜ばれるものを、どうぞお読みください。
そうでないと、本嫌いになってしまいますものねぇ。
シュールで面白い絵本はまだまだありますので、
機会がありましたらまた紹介させていただきますね。
この本も vilureefさんのツボにはまってくれますように!

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