映画編集者デイヴィッドが自室で見つけた見覚えのないフィルム、そこに映っていたのは実際の殺人を撮影したスナッフだった。スクリーンの中で殺されていたのはかつて多くのB級ホラー映画で活躍した女優だった。なぜ彼女は殺されたのか、なぜデイヴィッドのもとにスナッフのフィルムがあったのか?
かなりよかった。たびたび出てくる「フレーム」という単語は映画人の著者ならではの解釈がいくつも散りばめられていて、ミステリとしての物語を追いながら、様々な映画制作の知識を得ることができるという構造。狙ってやったのかはしらないけど。翻訳文体のようにシステマチックな話運びも秀逸。
残念なのはラスト。暗にほのめかすのが英米人のマナーだとしてもトリックはトリックで鮮やかに開示してもらいたかった。予想もつかないどんでん返しなのに、驚きが少なかった。
あとメフィスト史上最高レベルでは。たぶん、ない。主観だけど
読書状況:読み終わった
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メフィスト作家
- 感想投稿日 : 2011年12月9日
- 読了日 : 2011年12月8日
- 本棚登録日 : 2011年12月9日
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