ままならないから私とあなた

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年4月11日発売)
3.61
  • (86)
  • (241)
  • (227)
  • (40)
  • (5)
本棚登録 : 1804
感想 : 270
4

この2作品、湊かなえの小説だって言われてよめば納得してしまうかもしれない。作風が似ている。
リアルな会話とか、デティールの細かさ、後味の微妙なとことか…。
レンタル世界、これ最近読んだ”リップヴァンウィンクルの花嫁”の題材になった友人、家族のレンタル業の話しと通じるとこがあった。
まさか先輩の奥さんまでが!でいろいろ理由をつけて写真も撮らせないメアドも交換しないってとこで怪しいとは思ったけど。
で、これよりも長編だった表題の”ままならないから私とあなた” 親友同士の薫とユッコでも小学校時代の渡辺君がでてくるあたりが好き。学校を休んだ薫にプリントを届けるとことか、黒板消しを背の高い渡辺くんが手伝ってくれたり。
著者が男性なのになんでこんな女子の微妙な心の揺れがわかるんだろう。
途中から絶対薫なユッコを裏切るか何かよからぬことをしでかすだろうと思ったよ。
まさかここ一番ってとこでやらかしてくれたよ、しかも自分はすごいいいことをしたと思ってるとこが致命的。
でもラストのオチは必要だったんだろうか。
薫に言わせれば、データをとって計画的にしないとそうなるのよってことなのか。

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年5月20日
本棚登録日 : 2016年5月14日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする