山河果てるとも 天正伊賀悲雲録 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006160

作品紹介・あらすじ

平和を享受してきた伊賀国に暗雲が垂れ込める。隣国の伊勢を手中にした織田信長の侵攻が、いよいよ始まろうとしていた。伊賀国衆の子弟たち、忠兵衛、小源太、勘六、左衛門の4人は、押し寄せる信長の軍勢を前に、それぞれの選択を迫られる。信長の走狗となる者、屈辱に耐えようとする者、信長の命を狙う者、そして、特別な道を選ぶ者。故郷を愛した竹馬の友は、非情な運命に引き裂かれていく…。

感想・レビュー・書評

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  • 信長による天正伊賀攻めを題材とした歴史物
    時勢の捉え方、己の生きざま、多種な捉え方をしている。
    織田信雄の性格、そしてその取り巻きと謀略。
    勝者よりも敗者に清々しさを感じさせる。

  • 故郷や一族を守るため、それぞれの立場で壮絶に戦ったということが、強烈に心に残った。
    伊賀を訪ねて空気を感じてみたい。

  • 哀しい物語でした。
    人間の”業”ってなんだろう・・・。

  • 人にはそれぞれの゛世界゛がある、かぁ。私の゛世界゛は、どこだろうか。

    読み終わって、改めてタイトルの秀逸さに溜め息がでる!

  • 天正伊賀の乱を描きながら、忍者ものではないのは好印象。逆に、忍者ものが読みたい場合は、他の作品を探してください。
    伊賀と甲賀が、敵対しているわけではないのも好印象。
    ただ、甲賀側に忍者色が出てしまっているのが残念。

  • 自分ひとりの力では抗えない、大きな力に出くわしたとき、人はどう生き方を選ぶのか。
    立ち向かうのか、付き従うのか、逃げるのか。

    作中の人物それぞれが導きだした結論に、あれこれ異議を唱えはしないけれども、竹馬の友ともいうべき間柄が崩れ去っていくのは、やはり悲しく迫ってきます。

    引き裂かれた運命は、袂を分かれた人生は、再び交わることなく進むのみ。

  • 全1巻。
    織田信雄による伊賀攻めを
    伊賀の若者たちを通して見た物語。

    戦国当時、領土戦争に明け暮れていた日本の中で、
    領土的野心とは無縁だった別天地、伊賀の郷。
    このまま変わらない毎日を送ると思っていた若者たちだが、
    織田信雄の欲のために人生を激変される。
    みたいな話。

    4人の若者たちが、
    それぞれ戦争後に今までの人生観とは逆の生き方を選ぶ。
    その葛藤や経緯を描いているんだけど、
    なんでかいまいちのめり込めず。

    背景描写がややくどいのと、
    救いの無い感じがあまり好きじゃなかった。

    あと、伊賀攻めだけどみんな武士。
    忍者vs武士みたいなワクワク大合戦ではありません。

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著者プロフィール

1960年神奈川県横浜市生まれ。私立浅野中学、浅野高校、早稲田大学卒業。日本IBM(株)入社後、おもに外資系日本企業の事業責任者を歴任。
著書に『戦国関東血風録 北条氏照・修羅往道』(叢文社)、『悲雲山中城 戦国関東血風録外伝』(叢文社)がある。
加入団体に『八王子城とオオタカを守る会』『八王子城の謎を探る会』『ちゃんばら集団剣遊会』『三浦一族研究会』等。
趣味 中世城郭遺構めぐり 全国合戦祭り参加 ボディビル エアーギター アマチュア・ウインドサーファーとしてソウル五輪国内予選に参加(8位) 「湘南百年祭記念選手権」優勝等各種レース入賞多数
*ご意見、ご感想等の連絡は下記のメールアドレスへ
jito54@hotmail.com

「2006年 『虚けの舞 織田信雄と北条氏規』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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