相変わらずゆったりと時間が流れていく神去村にずいぶんとなじんで、ようやく正社員として山の仕事に励む勇気くん。
勇気が居候させてもらっている先輩、ヨキさん。
ヨキの優しさも辛さもまるごと深い愛情で受け止める奥さん、みきさん。
村の小学校の先生で、勇気が思いを寄せる直紀さん。
みんな若いのに、しっかりしている。地に足がついている。
自然と対峙して生きていく、生かせてもらっているとちゃんとわかっている。
勇気くんは、横浜から1年ほど前に何の経験もなく、林業の世界に放り込まれた。手伝いや下働きを経て、ようやく正社員になったものの、経験も体力もまだまだ十分とはいえず、自信を持てそうになっても、時折ぺちゃんこに打ちのめされることもある。
働くって、そういうことなんだと思う。
歳をとって、先を見通してずいぶんうまく立ち回れるようになったはずなのに、未だに思わぬところからパンチを食らうこともあるもの。
それでも、落ち込むようなことがあっても、そこから学んでいつまでも、成長できるはず。
一見豪放なヨキさんのこと、神去村のまだ踏み入れてない場所も知りたい。勇気くんがますますたくましくなって、立派に仕事をする姿をまた見たい。
ずうずうしいけれど、気持ちだけでも一緒に成長したいものです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
三浦しをん
- 感想投稿日 : 2013年1月4日
- 読了日 : 2013年1月4日
- 本棚登録日 : 2013年1月4日
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コメント 2件
vilureefさんのコメント
2013/01/07
nico314さんのコメント
2013/01/07