フィールドワークにおけるサル社会・生活史研究の報告が中心だった上巻に対して、下巻はそれに加え人類学、分子遺伝学、生化学などのアプローチによる研究が紹介されている。
遺伝子的にはたった1%しか違わないというチンパンジーと人類だけれど、でもやっぱり全然ちがう生き物であることも事実。
何をもって「人間」というのか?
読めば読むほど、興味は尽きない。
特に、化石から人類進化の過程を研究されている江原昭善さんの、将来的な人類進化像についての示唆が面白すぎる。
化石や骨による研究は、私の恩師もしていたから、よけいに興味しんしん。
進化っていうのは、ゆっくり次の段階に移行していくものじゃなく、あるときパーンと飛躍するものなんだって。
これって、まさに量子学でいうクォンタム・ジャンプじゃないか?
江原さんによれば、人類がさらなる進化を遂げると、恐らくもう脳の容量は増えないけれども、精神面がものすごく発達する可能性があるんだって。
わたし、なんとなく、次の進化が起きるまでそう遠くないような気がするよ。
そのとき私、ちゃんと次の段階へ跳べるかな?
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
しゅみ
- 感想投稿日 : 2011年3月9日
- 読了日 : 2011年3月9日
- 本棚登録日 : 2011年3月9日
みんなの感想をみる