はじめての哲学

著者 :
  • あすなろ書房 (2016年2月17日発売)
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本棚登録 : 329
感想 : 34
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「考えて行動することが大切」
という言葉を、人は何も考えずに発することができる。
僕もそうだ。
常に何も考えないで行動している。だから、後先のことも考えないし、相手とどんな話をするかも考えない。
考えない方が、気持ちが楽だ。

だけど、それは結局ただ楽な道を選んでいるだけでなんの解決も生み出さない。

哲学者は偉大だ。
常に頭の中には「なぜ?」「どうして?」が存在していて、それらを解決するために、自分が納得できるように、それについて追求し、探求している。

この本では個性的な14人の哲学者が紹介されている。ニーチェや、ダーウィン、ソクラテス、デカルトなど不勉強な僕ですら知っている名前がたくさん載っている中、サルトル、タレス、ベーコンなど聞き馴染みのない人物もいた。
そのどの人物もがどこか変わっていて、だけどそれに向かってだけ頭を働かせているような人物もいて思わず「かわいいな、こいつ」というような考えすら持ってしまうほどであった。

哲学の始まりはタレスの「万物の根源は水だ」といった全ては何からできているのかということを何かを考えた。
そこからデカルトの「我思うゆえに、我あり」のように絶対的なものは結局「自分」なんじゃね?それ以外絶対とかなくね?というようなことを考えた。

その先は難しすぎる。
多分これが現代の生きづらさの一つなのではないかなと思うくらいに、哲学は複雑になっている。
しかし、だからこそ哲学するということが重要な世の中なのかもしれない。
考えるよりも流されたり、決められた人生を歩む方が楽になってしまった現代で、自分の行動を全て計算したり、計画したりしている人間が何人いるだろうか。

やりたくない仕事をしている人が多い世の中だからこそ、好きなことをずっと考え続けていた哲学者の発想を、少し参考にしてみてほしい。

流されないために、何が必要か。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 脱・おバカ
感想投稿日 : 2017年9月28日
読了日 : 2017年9月28日
本棚登録日 : 2017年9月28日

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