2013年の本屋大賞に輝くこの本、国岡鐡造という人物を中心に、上巻は、終戦直後の辛苦から、遡って戦前から戦中、会社を興すまで、起こしてからの艱難を描く。
主人公のみならず、作中いずれの人物も厳しい状況の中で確固とした価値観を持って生き抜き、「永遠の0」もそうだけど、国や民族に対する作者の自負と思いが強く溢れる(まあ、ついこの前みたいに『NHK番組の強制連行発言に意見。放送法抵触か』みたいな記事を見ると、ちょっと複雑ですけどね)。
『日本は石油のために戦争をし、石油のために敗れた』とあるけれど、第二次世界大戦に対するこういう見方は、私にとってはなかなか新鮮、腑に落ちて、物語の背景を厚くしたと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2014年読んだ本
- 感想投稿日 : 2014年8月3日
- 読了日 : 2014年7月27日
- 本棚登録日 : 2014年8月3日
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