村上作品はリアルタイムでほとんど読んでいて、村上さん自身も好きなのでファンといえるんじゃないかと思うけれども、ええと、うーん、この作品はわりに「ふつう」だったかな。嫌いじゃないけれども、すごく好きだったとか感動したとかはない。「1Q84」みたいに引き込まれたり圧倒されたりする感じもなかった。正直に言って、なんでみんなそんなに騒ぐの?っていう感じ。(まあみんな読まないうちから騒ぐわけでしかたないけど)。
村上さんぽい作品だったかなとは思う。美しい言葉と巧みな比喩とアフォリズムと、哲学と純粋さがみっちりつまっているというか。密度が高い。濃い。
そして本当にピュアな感じ。昔の作品みたいかも。失礼かもしれないけど、60代で書いたとは思えないというか。若い人の作品みたいだなとか思う。
村上さんの描く孤独感みたいなものが好き。
でも、もうわたしには村上作品に対峙するというかすみずみまで味わう気力体力がない気がする……。
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- 感想投稿日 : 2013年5月6日
- 読了日 : 2013年5月4日
- 本棚登録日 : 2013年5月6日
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