観てみた。予想外だった。古いアニメだから、子ども向けの内容なのかと思っていた。暗くて深い。それから、自分があまり触れたことがないという意味で先進的で斬新だった。
少し演出や設定を変えたものを書けば、今の時代にも十分先進的と受け取られるものが出来上がりそうだ。「例えば先天的な天才や超能力でなく、どこかの宗教的教祖レベルに深く、宗教的として一般から興味を持たれていないある思想を知ることで、人間に対して深く精密に理解できるとしたら。それは飛躍的に戦闘能力を上げられる説明できるし、敵味方に分かれた思想的な同志との戦いで話が広げられそうだ」とか一瞬考えたものの、よく考えてみればパクリが多すぎる上に、今の時点で似た設定って使われてたわ。少年アムロの成長を描く物語かと予想していたけれど、ニュータイプというアイデアは、それひとつで一つの長編名作ができるものだった。もっと早く出してくれれば惰性で観る時間が少なくなって済んだと思う。でも、DVD最終巻の対ララァ戦の勢いはそれでこそ出たのかも。あの殺陣はすごかった。
そもそもどのアイデアから始まったんだろう? ガンダムというキャラクターから、作っていた途中でニュータイプというのが明確化したのか、それともアムロとシャアからなのか、はたまた最初からあったのか。気になりもする。初期アムロの弱弱しさや終期アムロの強さや外れた能力は感情移入しにくく、むしろカイシデンなどにしやすい気がした。けれど、それも自分を等身より高い位置で感情移入しようとして、いつの間にか主人公の成長に追いつけずそうなっているならみっともない。いや俺ニュータイプじゃないからしょうがないけど。
ミノフスキー粒子など、細部に渡る設定には心から感心した。新しいものを創るということは、ここまでたいへんな仕事なのだろう。
- 感想投稿日 : 2013年9月17日
- 読了日 : 2013年9月17日
- 本棚登録日 : 2013年9月17日
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