初ものがたり (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1999年8月30日発売)
3.67
  • (297)
  • (460)
  • (742)
  • (20)
  • (4)
本棚登録 : 3633
感想 : 305
4

『鰹千両』は幻冬舎のアンソロジーにも収録されていて、読むのは3度目だが、ラストの茂七が格好いい!



ネタバレですよ



いくら親への服従が当然だった時代とはいえ、生まれたばかりの我が子を道傍に捨ててしまう人間と、血の繋がりはなくとも縁あって家族になった幼子の為に、仕事も住まいも変えてしまう人間と、どっちが親として上等か、考えるまでもない。
あくまでファンタジーなんだけどさ、こういう展開は胸がすく。おはるちゃんは賢く優しい娘に育っているから、ここで真実を打ち明けたところで、生みの親のところには行かないだろう、病気とか災害とかの不運が出来しない限り、絶対、魚屋夫婦の下で幸せになる。そう思わせるお話でした。(2024-02-23再読)(2017-07-01L)(2024-02-14L)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年7月2日
読了日 : 2024年2月23日
本棚登録日 : 2017年7月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする