噂が個人を徐々に殺していく、そんな物語だ。湊かなえの代表作「告白」と同じ一人称の語りで綴られる。異なるのはツイッターのようなミニブログのやりとりと、週刊誌に掲載される記事が「資料」として書かれていること。これにより、当事者とネット社会と一般読者の三つの世間に生じるギャップが描かれる。そしてこの物語の読者も一般読者の一人として噂の個人を殺してしまう体験をするだろう。それが最大の恐怖だ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
湊かなえ
- 感想投稿日 : 2014年4月15日
- 読了日 : 2014年4月15日
- 本棚登録日 : 2014年4月15日
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