本書は、「信長燃ゆ」の前編にあたる作品。主人公は、「信長燃ゆ」でも朝廷の黒幕として打倒信長に奔走した近衛前嗣(後の前久)。
衰微激しい朝廷を、幕府と一体となって復興せしめようと目論む前嗣の、政敵との激しい権力闘争。三好長慶及びその家令、松長弾正に都を追われ堅田に逼塞している盟友、足利義輝。前編は前嗣の画策により将軍義輝が挙兵するまで。物語に妙味を加えているのは、祥子内親王とのただならぬ関係。前の帝、後奈良天皇より婚儀を禁じられ、その交わりが前嗣に相手の心を読む能力をもたらす。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史小説
- 感想投稿日 : 2016年3月22日
- 読了日 : 2016年3月23日
- 本棚登録日 : 2016年3月22日
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