電気自動車が加速する! ―日本の技術が拓くエコカー進化形―

著者 :
  • 技術評論社 (2009年3月13日発売)
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本棚登録 : 20
感想 : 7
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とても分かりやすいのに詳しい, 2009/4/5


今、2009年に発売が開始され最も注目されている「電気自動車」に関しての解説書。内容的に初心者でも読みやすく、一方、書いてある内容もかなり深いので専門家まで参考になるかも知れません(ただ、途中で初心者には難しくなる部分有り)
また、電気自動車は、「高性能電池」+「モーター」さえあれば、簡単に誰でも作れると思っていました(故に、自動車業界に激震)が、簡単に「きちんとした」電気自動車を作るのは難しそうです。この点は勉強になりました。
電気自動車は三菱自動車が今年発売を開始します。補助金などを引いた仕上がり価格が300万円と、もしかしたら期待に反してハードルがまだ高い印象がありますが、充電インフラなどを含め、社会的にうまく組み立てていけば、かなりのポテンシャルを感じます。

本当は★5つなのですが、★を1個引いたのは「燃料電池自動車」のページが多かったことです。このタイトルの場合、燃料電池の話は不要でしょう。燃料電池車もモーター駆動であり、電気自動車の一種とは言えなくはありませんが、1990年代に、ダイムラーと、燃料電池ベンチャーのバラード社などが、2000年初頭には何十万台も普及していると豪語していましたが、見事にバブルであることを証明しています(なんど燃料電池に踊らされたことか・・・私も何台も燃料電池のデモカーに乗りましたが)まだ、1台数千万、数億円する燃料電池は、またの機会にして欲しいと思います。この部分を削れば、ページ的にもちょうど良い本に仕上がると思います

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: グリーンビジネス
感想投稿日 : 2009年7月18日
本棚登録日 : 2009年7月18日

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