2015年、世界中でレミング病という感染者を自殺させるウイルスが蔓延している世界が舞台。<br>
人々の自殺やその病気の治療を求める様子が描かれている映画ですが、登場人物達の性格もあってか悲壮感が漂う訳でもなく割とドライで淡々とした雰囲気の映画です。冷たい乾いたような風景の影響もあるかな?<br>
「この病気の抑制方法はあるミュージシャンの奏でる音楽を聴くこと」というあらすじを見て「音楽が世界を救う」的な映画なのかな?と思ったし実際に音楽がテーマの映画だったんですが、音楽よりは細部までこだわった演出が印象に残りました。<br>
ちょっと怖いシーンなんですが車で移動している時に流れていく景色の中に電柱が連なっているところがあり、その電柱の一本で人が首吊り自殺をしているのを普通に通り過ぎて行くところがこの映画の世界観をよく表してていいなと思いました。<br>
探偵が治療の音楽をさりげなく耳を塞いで聴いてなかったりなど、注意して見たらもっと色々気付くことがありそうな気がします。<br>
病気による自殺と本当の自殺の違いは「治そうとしていたか」で、初めは治そうとしなかった人が自殺してしまうのが「病気の自殺」で治そうとしていた人が自殺してしまうのが「本当の自殺」かと思っていたのですが、よく考えてみたら逆のような気もします。深いなぁ…<br>
監督: 青山真治 <br>
2005年(日)107min <br>
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2009年2月14日
- 読了日 : 2009年2月14日
- 本棚登録日 : 2009年2月14日
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