漂白される社会

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  • ダイヤモンド社 (2013年3月8日発売)
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感想 : 51
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「漂白」という言葉の現代的な意味を、極めて直截に描き出している。中心では声高に「安心・安全」、「自由」や「正義」が叫ばれ、本来人間が持っている「色」や「欲」に絡むモノは周縁に押し付けて固定化されていく仕組み、「漂白」という言葉にうす気味の悪いリアリティを感じ取ることができる。又、福島の原発事故についての記述の中で、「信頼が無ければ、客観的な安全など存在しない」というテーゼの重大さに、改めて気づき、愕然としたことを記録しておきたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思想、哲学、歴史、社会学
感想投稿日 : 2013年5月12日
読了日 : 2013年10月26日
本棚登録日 : 2013年5月12日

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