「漂白」という言葉の現代的な意味を、極めて直截に描き出している。中心では声高に「安心・安全」、「自由」や「正義」が叫ばれ、本来人間が持っている「色」や「欲」に絡むモノは周縁に押し付けて固定化されていく仕組み、「漂白」という言葉にうす気味の悪いリアリティを感じ取ることができる。又、福島の原発事故についての記述の中で、「信頼が無ければ、客観的な安全など存在しない」というテーゼの重大さに、改めて気づき、愕然としたことを記録しておきたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
思想、哲学、歴史、社会学
- 感想投稿日 : 2013年5月12日
- 読了日 : 2013年10月26日
- 本棚登録日 : 2013年5月12日
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