咬ませ犬 (岩波現代文庫 社会 123)

著者 :
  • 岩波書店 (2005年11月16日発売)
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様々な分野で脇役として存在感を放つ人達を取材対象としたノンフィクションのオムニバス。
ボクシングで将来を期待される有望なボクサーがのし上がっていく際に”負け役”を暗に期待されるボクサーのことを”咬ませ犬”と言い、そのような役割を全うしたボクサーを取材した『咬ませ犬』。
プロ野球のブルペンで投手の球を受け続け、1軍での公式試合に出場することなくその後コーチ、2軍監督としてキャリアを積み上げていく職人肌のキャッチャーを追う『壁と呼ばれた男』。
競馬界で最も脚光を浴びる騎手でもなく、調教師でもなく、裏方として最も馬に寄り添う役目であるベテラン厩務員がG1制覇に賭ける日々を追った『ライアンの蹄音』。
他にも大学ラグビーの監督を扱った「楕円球への夢」、自らの登山スタイルを追う登山家を追った「ザイルの彼方」。
どのストーリーも各界でスターとして活躍する人々の周囲に、私たちの知らないこんなに濃厚な物語や世界があったのかと、どんどんのめりこんでしまいます。登場する人達は大半の読者にとって名前も聞いたことがない存在ですが、それでも十分にそれぞれの世界に浸ることができます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション(スポーツ)
感想投稿日 : 2015年12月27日
読了日 : 2015年12月27日
本棚登録日 : 2015年12月27日

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