快挙 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2015年10月28日発売)
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本棚登録 : 499
感想 : 55
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ストーリーとしては平凡(良い意味で)だけど、
時々ハッとしたような台詞が出てきて胸を打つ。
そして、
自分の人生について深く考えさせられるのでした。

P22
「男の人は、これになりたいって強く思っていれば絶対になれるのよ。あとは時間がかかるかどうかだけ」

P24
「女の人は男次第ってところもあるし、子供も産まなくちゃいけないから、そう簡単でもないのよ。それに男と同じように夢を追いかけてたらせっかく女に生まれた甲斐がないじゃない。惚れた男の夢に乗っかるのが女の醍醐味だと私は思ってるからね」

P180
「何者かにならなくては生きている意味がない。生きる資格がない。みすみと出会って以降も、常に追い立てられるような気分から自由になれなかった」

そして、P203の一番最後の行からのシーン。
みすみが「ねぇ、私の旧姓って何だっけ?」と俊彦に尋ねるところ。
ここからの数行は、恋愛と結婚との差みたいなものを、
同じように見えてまったく違う深い絆のようなものを感じた。

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感想投稿日 : 2016年6月8日
本棚登録日 : 2016年5月22日

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