押井守と今敏という、個性的な作者の組み合わせを見た時からわかっていたけれど、エラいもん読んじゃったなー、とパンドラの箱を開けた気分。鳥→天使→天使病→恐怖を象徴するものという流れの作り方が圧倒的すぎて言葉を失う。
未完なのがいかにも押井監督らしく、また今監督のその後をも暗示していて切ない。
少女と彼女の胎内に宿る天使の姿をした何かというモチーフ、天使の化石(あるいは化石のような存在)は「天使の卵」と共通しており、この「セラフィム」は天卵のリベンジ版にあたるのだろうなと想像した。せめてこの話が映像化されるレベルまで進んでいたらなあと、思っても仕方のないことをつい考えてしまう。いや、今からでも遅くないと思うんだ、オシイ監督……。
ところでここに登場するキャラクターの中に、ヒラサワ師匠にそっくりな中国人が登場するのだが、これは今監督の確信犯なのだろうか。
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- 感想投稿日 : 2013年7月31日
- 読了日 : 2013年7月31日
- 本棚登録日 : 2013年7月31日
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