星空点呼 折りたたみ傘を探して

  • 16人登録
  • 3.80評価
    • (1)
    • (3)
    • (0)
    • (1)
    • (0)
  • 2レビュー
著者 : 嘉成晴香
制作 : 柴田純与(しばた・すみよ) 
O-bakeさん 児童文学   読み終わった 

主人公は20歳の三人組だけど、児童文学として文句なしに成立しているのが面白い。というのも、彼らの時間はある意味9年前に友人を踏切事故で亡くしてから止まったままで、彼らの時が再び動き出すことがテーマとなっているから。そこに現在の小学五年生の子たちの物語が絡む。みんなそれぞれに課題を抱えているのが、物語の終わりではみんな解決されているのが心地よい。たとえば、引きこもりからの脱出。自分に合った職業を見つける。いじめの克服。自分の弱さに打ち克つ。現実にはそんなにうまく物事は運ばないと思うけれど、物語の中で疑似体験として味わうのはとてもいいことだと思う。
また、物語の進行は一人称で、語り手が順繰りに代わりながら進む。最初は20歳の男性がですます調で語りだすので、あれれ? と思ったが、同じ調子で小学5年の女の子、小5男子と移り変わってゆくので、だんだん違和感がなくなっていくところが面白い。そして、いじめやひきこもりの描写が意外と容赦ないので、読みやすくはあるものの、決して甘い話ではない。

レビュー投稿日
2017年1月8日
読了日
2017年1月5日
本棚登録日
2017年1月5日
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『星空点呼 折りたたみ傘を探して』のレビューをもっとみる

『星空点呼 折りたたみ傘を探して』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする