アメリカ文学を代表する作家の一人であるカート・ヴォネガットの代表作であり、SF小説の古典と言われているということで読んでみた。
とりあえず冒頭からカマしてる。
「本書の中の人物、場所および事件は、すべて実在する。ただし、一部の談話および思考は、やむをえず著者の解釈で構成した。無辜の者を保護するためにあえて名称を変えることはしなかった。無辜の者の保護は、全能の神が天国の日常作業の一部としてなされているからである。」
人類の行動はすべてトラルファマドール星人の都合で操られていた。しかも絶望的なまでに些細な理由で。(惑星タイタンに不時着したトラルファマドール星人のところに、宇宙船の交換部品を届けさせるために。そのために人類は進化し、文明を発展させ、惑星タイタンに到達した)
ユーモアと皮肉まじりな文学。
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memo:
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本書の中の人物、場所および事件は、すべて実在する。ただし、一部の談話および思考は、やむをえず著者の解釈で構成した。無辜の者を保護するためにあえて名称を変えることはしなかった。無辜の者の保護は、全能の神が天国の日常作業の一部としてなされているからである。
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たった一つわしがこれまでにまなんだことはこの世には運のいい人間と運のわるい人間とがいてそれのわけはハーヴァード・ビジネス・スクールの卒業生にもわからんということだ。敬具 おまえのパパ
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「もし、われわれがここできみに不当な仕打ちをしていると思うなら、これまでのきみの人生のどこかで、これこれの善いことをしたと話してみたまえ。そして、果たしてその善良さの一例が、君のために準備されたこの刑罰を免除するだけの価値があるかどうかを、われわれに判定させればいい」
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おれたちはそれだけ長いあいだかかってやっと気づいたんだよ。人生の目的は、どこのだれがそれを操っているにしろ、手近にいて愛されるのを待っているだれかを愛することだ、と
- 感想投稿日 : 2015年7月12日
- 読了日 : 2014年12月24日
- 本棚登録日 : 2014年12月24日
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