仏教思想のゼロポイント: 「悟り」とは何か

著者 :
  • 新潮社 (2015年4月24日発売)
4.31
  • (74)
  • (54)
  • (13)
  • (2)
  • (4)
本棚登録 : 658
感想 : 61
5

ツイッターのTLで流れてきて、佐々木閑先生が帯で推薦者に名を連ねていることで読んでみた。

内容的な事はそういうものかという以上の知識を持ち合わせていないです。

しかし、ヴィパッサナー瞑想は最近の自己啓発系や心理学系にも応用されていたりすることなどから考えると、本来、仏教なりの宗教が社会的に担うべき部分が、宗教=いかがわしいであったり、宗教=金と言った部分から忌避され、スピリチュアルとか心理学といった忌避される原因の不明瞭な部分を剥ぎとったものに移行されているのが日本の現状なのかなと思わなくもないです。

そして、そういった組織は明瞭会計な分だけ余力もなさそうですし、明瞭=いいことと考えて精神的な自立を促す反面、自立できなかった場合のバックアップはなく、個々人で思い思いの方向に救いを求めているのが現状でしょう。

”中年童貞”や”最貧困女子”を救う精神的なセーフティーネットとしての宗教=仏教として立ち上がって欲しいけれど、日本の仏教の現状はこの本に書かれているわけではないですがそういう感じではなさそう。

だからこそ、日本の仏教研究者の著作が注目されてきているとも言えるのでしょうし、アメリカの研究に熱い視線が注がれているのだろう。

したらばの潜在意識板に”達人スレ元祖1式”というスレがあって、「何を願うのかも含めて自分で考えるのを止める。全て潜在意識に丸投げする。」っていうのを、この本を読んで思い出した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教育・自己啓発・宗教・心理
感想投稿日 : 2015年6月7日
読了日 : 2015年6月7日
本棚登録日 : 2015年6月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする