明日を拓く55の技術

  • 日経BPコンサルティング (2013年12月18日発売)
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日経BPには30を超える技術系雑誌やウェブサイト、関連プロジェクトがあり200人もの専門記者が活躍している。(その割に日経本誌記事には当たり外れが・・・)そこから紹介されたすごい技術は日経トレンディや日経ビジネスオンラインでも紹介されていた。
http://www.nikkei.com/tech/trend/index/?uah=DF191120136745
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20131128/256449/

第1章 人と一体になる技術
第2章 人の変わりを務める技術
第3章 人や環境に優しい技術
第4章 人を助ける医療技術
第5章 すべてをつなぐ技術
第6章 意外な組み合わせの将来技術

中にはだれもが知るようになっている3Dプリンターや自動運転技術、ウエラブルデバイス(グーグルグラスとか)にイプシロンロケット、コンピューター将棋にIGZO液晶そしてIPS細胞と3宇宙エレベーターなどもある。

順不同でいくつか紹介。
52:海水・海砂を使った100年コンクリート 土建系はいろいろ面白い技術がある。
常識的には塩分はコンクリートの敵だが非腐食性の鉄筋を組み合わせると海洋環境下で100年の腐食促進試験を実証した。今のところコストは鉄筋分高いが離島などでは材料を運ぶ手間が省ける。中国が発展して来たこの十年に日系のセメント、コンクリートがコストが原因で入り込めずオーバースペックは高品質ではない、施行のしやすさが求められているならそれに合わせるのが高品質だと批判した記事を読んだことがある。しかし、2000年頃にたてられたビルは水回りがぼろぼろになって来ていて補修ができないので取り壊している。それが高品質かい?市場にマッチしているかどうかとは別で耐久消費財をあまり短い期間で判断するのはどうかと思うが。

45:シースルー太陽光モジュール
モノはだいぶ前から発表されてるのでどうと言うことはないが都心の高層ビルに使えば屋上面積の3倍の面積を稼げる。夏場の電力ピークカットの効果は期待できるのだが、むしろメンテナンスや更新をどう簡単にできるかがポイントかも。汚れると効率落ちるしねえ。

48:ワイドギャップパワー半導体
地味に上の太陽光モジュールより重要だと思う。高速応答、圧力変換、インバーター制御、周波数変換などなど。ロームの記事によると日本では総電力消費の50%がモーターで使われているのでインバーター化やその効率化で原発4基分の省エネ効果が出ると言う試算がある。(ただし記事はちょっと古い)
http://www.rohm.co.jp/web/japan/gd3

3:ソーシャルリスニング
ツイッターやフェイスブックなどの”炎上”を事前に予測するアルゴリズムと言えばいいのか。口コミのリアルタイム解析のようなものだろう。

27:2時間耐火木材
海外では10階建ての木造ビルができている。どこに行ってもガラスとコンクリートの街より面白いのでは。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 産業
感想投稿日 : 2014年2月11日
読了日 : 2014年2月11日
本棚登録日 : 2014年2月11日

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