台風の日ような一冊だった。
強い台風が通り過ぎてゆくのを、雨戸を閉めた家の中でじっくり待っている感じ。
最初は静かで、徐々に荒れて、激しくなって、乱れて、そして、静寂に戻るような。
そんな起伏がある物語で、虜になって読んでいた。
透と耕二の対比もおもしろかった。
刃のように研ぎ澄まされた純愛と欲が生み出した蟻地獄にハマっていくような恋愛の違い。
どちらも「20歳の男」の危うさを描いていて、ころころと場面が変わっていくのも、楽しかった。
映画版とはきっと別ものだけど、キャスティングはすごく合ってると思う。
オススメ!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年10月14日
- 読了日 : 2017年10月14日
- 本棚登録日 : 2017年10月14日
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