生涯投資家

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著者 : 村上世彰
うどんさん ノンフィクション   読み終わった 

1990年代、著者率いる村上ファンドの悪名は有名だった。株式を大量に買い取り、経営陣に難題をふっかけて混乱を巻き起こし、その果実をむしり取っていた。と、誰もがそう思っていた。インサイダーでの逮捕もやっぱりね、という印象。

が、世界標準の投資や株式、経営視点から見ながら、本書を読んでみると、当時の著者の行動、発言は投資家として当然だったことに気づく。当時の日本は「投資」をあまりにうさんくさいと、考えすぎていた。

企業が上場することは誰もがその株式を購入できることであり、経営に誰もが介入できることだ。その覚悟がなければ上場するな、投資家である著者が言いたいことはこれに尽きる。

そんな覚悟のない経営者が運営する企業は淘汰されてもやむを得ない。そうした企業の代表が本書で登場する、東京スタイル、阪神タイガース、ニッポン放送などなど。彼らは大株主である著者のコーポレート・ガバナンスにもとづいた要求を無視し、対立した。が、こうした企業は生き残り、著者は逮捕された。これが日本投資社会の限界なのだろう。

レビュー投稿日
2017年9月20日
読了日
2017年9月20日
本棚登録日
2017年9月20日
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