爆弾は光った。黒い雨が降った。一部の地域でのことのようだ。被爆日記の清書という形で、体験(事実)が経時的に語られてゆく。延々と続く被災の記述は、ひどくなるばかり。
人類の歴史において、原爆が投下されたのは、日本だけである。その後の数多くの戦争が起こっているが、この爆弾が使われることはないだろう。それ程に、非人道的な行為である事を知るべきである。一時の破壊力よりも膨大であるのだが、命あるものずべてに、後世への影響が大きい。
爆発時の描写は、想像を絶する。そのすぐあとのキノコ雲の不気味な描写、言葉で伝えること、文章表現が追いつかない感じを受ける。黒い雨とは何であったのか?日々経過するごとに、人も街も、死んで行く。一日がとても長く感じる。被爆者は、爆弾がどういうものであるのか、噂により、日々重大なものであったことが、刻々と記されている。
被爆者を治療する場面も出てくるが、なんと言うお粗末さであろうか?物が不足していては、人命を救うことは出来ない。しかし、その反面、民間治療が、応急手当てが、誰でも出来るようなので、感心した。戦争終結前の国民の貧しい生活状況が良く分かる。(物が)何もなくなってっしまうと、欲がなくなる?生きることに希望をなくさなければ、助け合えるだろう。共助が、上手に出来ている。
米国は、このような被害を予測していたのだろうか?人道を逸脱する行為は、許されるはずはない。好戦的な国民&民族は反省すべきである。
もはや、戦後70年、体験した世代は少なくなり、記憶に残る人も多くはない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
読書
- 感想投稿日 : 2013年8月14日
- 読了日 : 2012年10月11日
- 本棚登録日 : 2012年9月22日
みんなの感想をみる
コメント 2件
vilureefさんのコメント
2013/08/19
だいさんのコメント
2013/08/19