ユマニチュード入門

  • 医学書院 (2014年6月9日発売)
4.11
  • (43)
  • (50)
  • (20)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 595
感想 : 69
5

人にやさしく、といううたを昔から知っていて、うたそのものももちろんすきなのだけれど、そのタイトルはつよく心にきざみこまれていて、ひとにやさしくしよう、しなければ、というときには決まってこのうたのタイトルを思い出すのである。

自分よりよわいひとにはやさしく、つよいひとには(ときに多少はげしくなろうとも)つよくあらがっていければよいな、と思ったりもするけれど、そういうことはなかなかむつかしくて、たいへんなようである。

まあそういうことは置いといて、たとえば今は施設に入っている祖母はわたしからみればよわいひとのような気もするし、なんだかここまで生き延びてきたバイタリティというか粘りづよさというか、そういうところからみると、祖母は圧倒的にわたしより強い人間なのだろう、と思う。

それでもやはり祖母はいろいろな動作のひとつひとつがたいぎい(大儀い。とでも書くのかしら、祖母の郷里のことばでしんどいとかそのあたりの意味合いがあるよそうだ)のであり、わたしたちよりもずっと不安にとりこまれやすいし、ひとの感情を自分の皮膚感覚で偏った処理をしていまいがちだったりする。ように思える。

そういうときにどういったことをすればよいのか、ということが技術として書いてある本。といきなりこの本について書き出すことにしたが、なんかもういろいろ思い出すことがあって長くなりそうになったからである。あしからず。

「わたしがおこなっていることはひとからはどういうふうにみえているのか、おもわれているのか」ということを知るうえではとてもよい入門書だといえる。わたしが経験からまなんだ、祖母への接しかたのうちいくつかもここには技術として(ここ大事。テクニックね。だからその通りにすれば誰でもできるよ、って意味合いが強くなる)紹介されていて、なので、いろいろ嫌な思いをしながら、させてしまいながら、どうにかこうにか心地よい距離感を探していたあのときの試行錯誤はそう間違ってはいなかったのだ、と思うことができた。

(眠くなってきたのでここで終了。書き出すことは大事。書き終わらなくてもまあよし。あたりからやっていこうかと。たぶんこの本は折りにふれて読み返すことになりそうだし。)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年8月7日
読了日 : 2014年8月7日
本棚登録日 : 2014年8月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする