『「人間」の権利』としての「人権」という概念が誕生するまでの歴史をたどり、「人権」が如何に特殊なイデオロギーに基づいた概念であるかを明らかにした第一部。
第二部は筆者が「人権」に違和感を覚えた具体的な問題について詳細な検討を加えたものとなっている。
「おわりに」に書かれているのだが、「人権」とは文字通り『「人間」の権利」』のことであるとし、これは人々から、その担っている歴史・伝統、その有する宗教、その属する共同体等々、あらゆる属性を取り払って、まったく無機質で丸裸の「個人」に還元したうえで、そのような存在としての「人間」、それが有する「権利」のことをいったものである、している。
しかしながら、現実社会では到底想定できるものではない。
「道徳教育」なき「人権教育」が日本社会をおかしくしてしまった。
いまからでも遅くは無い、しっかり「人格」を陶治する「道徳教育」が復権されなければならない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
思想・評論・論考
- 感想投稿日 : 2011年8月2日
- 読了日 : 2011年7月25日
- 本棚登録日 : 2011年6月26日
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