1800年代の東アジアと日本の関係を気鋭の学者たちが概観する。
1811年に朝鮮通信使の来訪を中断したあたりからはじまり、19せいきにおける東アジアと欧米との接触を、制度や決済網を中心とした点と線のグローバりゼーションと、とらえる(271p)。
通商条約における治外法権や関税自主権の不平等性について、当時の国際関係、つまり本邦から海外に出てゆく機会のすくない条件のもとでは、かならずしも外交上の失地、不慣れではなかったと解している。
インド、中国が列強の植民地に隷属したなかで、日本が近代化をすすめてきた点が指摘されるが、19世紀的な枠組みのなかから日本を位置を理解しようとするには好著の一冊と思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会科学
- 感想投稿日 : 2011年4月10日
- 読了日 : 2011年5月24日
- 本棚登録日 : 2011年4月10日
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