ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2017年2月25日発売)
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感想 : 82
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 心が先じゃなかった。
 行動が先だ。
 行動が心をつくる。
 呼吸が感情を生み出すーー

という番外短編集。
サブキャラクターたちのお話。
ブクログ献本でいただきました。ありがとうございます。ハルチカ大好きです。

犬の引き取り先を探す、いちばん日常ミステリらしい日常ミステリ「檜山界雄×後藤朱里(新人1年生)」
駄菓子屋に軟禁された終わりの見えない超絶毒舌部活談義「芹澤直子×片桐圭介(元部長)」
ベルマークで一攫千金を狙う「マレン・セイ×名越俊也(演劇部長)」
昔の部誌に記された、たった一人の吹奏楽部員の思いとは。表題作「成島美代子×???」
と、くだらない(誉め言葉)掌編がひとつ。

表題作「ひとり吹奏楽部」が特に好き。
成島さんがかつての吹奏楽部員の言葉から、今の仲間たちを振り返る話。未来&続刊に繋がっていくような爽やかな短編です。
ひとりきりでも部を存続させようとした生徒、なんて切ない物語だと思いません?…といっても結構強かだったのかな、件の生徒は。
世代を超えて受け継がれるようなストーリーが好きなんです。
桜庭一樹の「青年のための読書クラブ」とか、古くはマンガ「キャプテン」とか、そういうの。

いちばんハルチカっぽいのは芹澤さんの駄菓子屋の話かな…。不条理超現実っぽいという意味で。

映画やってたんですよね。
怖くて見に行けませんでしたが、不条理ミステリやってたのかな?やってたなら観たい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内ミステリ
感想投稿日 : 2017年4月10日
読了日 : 2017年4月10日
本棚登録日 : 2017年4月10日

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