([も]3-1)恋文の技術 (ポプラ文庫 も 3-1)

著者 :
  • ポプラ社 (2011年4月6日発売)
4.03
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感想 : 1076
5

虚勢とか見栄とか媚とか情けなさとか

人間らしい可笑しみに溢れていて
あきれて笑ってしまう。
人ってそういうところが必ずあってカッコ悪いなー自分とか思っているんだけれど
そんなどうしようもない情けなくて阿呆な自問自答を
カタい真面目な文章で書き綴る森見さんの作品には
情けなさのなかに可愛らしさや愛おしさがあって素敵だ。

特にこの作品は、守田一郎という人物を、彼の手紙から多角的にみることができて(相手の返信は記載されてない)
主人公である守田氏を、とても愛おしく感じるのです。

伊吹さんへの手紙を試行錯誤したうえでのラストが素敵。

『僕の場合、わざわざ腕まくりしなくても、どうせ恋心は忍べません。ゆめゆめうたがうことなかれ。』

わたしも恋文の技術、学びたいと思います。

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感想投稿日 : 2012年12月28日
本棚登録日 : 2012年12月28日

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コメント 1件

円軌道の外さんのコメント
2012/12/31


遅くなりましたが
フォロー&お気に入りポチ
ありがとうございました(^O^)

兵庫県に住む、
猫と映画とロックと活字中毒な
プロボクサーです。


この作品は残念ながら
まだ未読ですが、
素晴らしいレビューに
いたく共感しました(>_<)


今のドラマや物語はスマートさや
オシャレさを追求するあまり、
人間くさい部分を
捨ててるのかなぁ〜って
寂しくなることがあります。

ホンマは
ヘンだったり、
毒があったり、
おぞましかったり
情けなかったりするような、
そういう中にこそ
おもしろさの芽があるし、

人間力が
垣間見えるのに…(^_^;)


森見さんの小説は
人間を人間たらしめてる
情けない部分や
可笑しい醜態を
見事にエンターテイメントとして昇華していて
笑いあきれながらも
いつの間にか
引き込まれてしまってるんですよね(笑)


借りたい本リストに書いて
今度また図書館でチェックしてみたいと思います!


これから何かと
レビュー等参考にさせてもらいますんで、
今後とも
よろしくお願いします(^_^)


コメント頂ければ
必ずお返しに伺います☆


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