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NINAさんの本棚 > 日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか


児童精神科医NINAの本棚»

NINAの本棚では,私が実際読んでみて「この本,いいかも♪」とか「ぜひたくさんのひとに読んでいただきたい!」と感じた本をご紹介していきます。私の独断と偏見でセレクトするので,きっとここに載せる本の大半は児童精神科・精神科や発達障害に関する書籍になると思いますが,ときどき違うジャンルの本が混じるかも…? もしも気になる本があったら,ぜひ読んでみてくださいね。

レビュー by NINAさん

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自尊感情ということばには,ポジティブな意味もネガティブな意味も含まれているのですが,自分のいいところや悪いところ,得意なことや苦手なこともひっくるめて,自分自身をどう感じているか,ということ。

自尊感情というちゃんとしたことばで考えられてはいなかったけれど,私がこれまでこどもの患者さんとお会いするなかで感じていたことのひとつに「自分のことが好きだと思えていないこどもたちが多いなぁ」という思いがあったので,とても興味を惹かれてこの本を手に取ってみました。


こどもの時期に自尊感情をほどよく高くもつことって本当に大切なことだと思います。

だって,こどもの頃にうまく自尊感情を高めておかないと,おとなになってからほどよく自尊感情を高めていくことはきっと難しいことだと思うから。人生が後ろに進んでいくに連れて,自分のすることの選択は狭まっていくでしょうし(段々進むべき道が絞り込まれていくのだからあたりまえのことですが),周囲からの要求水準も厳しくなっていくでしょうし(たとえば算数が苦手でも走るのが得意なら運動会のリレーで活躍する機会があったりするこども時代と比べると,仕事でミスしたら職場での評価がガタ落ちするなどおとな時代はずっとシビアですよね)。

でも,ここでちょっと難しいなと思うのは,こども時代にその子の自尊感情を決める要素としてまわりのおとなからの評価が重要になってくることなんですよね。
こどもの失敗やつまずきがあったときに,「今回この場面ではうまくいかなかったかもしれないけど,あなたにはこんなステキなところがあるよね」ってメッセージをさりげなく,でもきちんとその子に伝えてくれるおとながいたら,その子は自尊感情をうまく保つことができそうです。
でも,こどもの失敗を厳しく責め立てたり叱りつけたり,そのひとつの失敗がその子の価値や人間性にまで大きく影響するかのような評価を与えたりしてしまったら,そのこどもの自尊感情は低くなってしまうように思います。

ということは,こどもに関わるすべてのおとなたち(おそらくおとなのほとんど全員ですよね)がこどもたちの自尊感情にちゃんと意識を向けながらこどもたちと接する必要があると言うことになるんじゃないのかな,と思うのです。

特に,こどもと関わることを職業とするひとたちと,子育てをしている「親御さん」や「保護者」たち。

学校の先生方などと比べたら,私が会うことのできる子どもたちの数は決して多いわけではないけれど,私自身もこどもたちと会うときには自尊感情を大事にした関わりをしていきたいな,と改めて思わされました。 登録日 : 2009年07月20日 23:15:17


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