児童精神科医NINAの本棚»
NINAの本棚では,私が実際読んでみて「この本,いいかも♪」とか「ぜひたくさんのひとに読んでいただきたい!」と感じた本をご紹介していきます。私の独断と偏見でセレクトするので,きっとここに載せる本の大半は児童精神科・精神科や発達障害に関する書籍になると思いますが,ときどき違うジャンルの本が混じるかも…? もしも気になる本があったら,ぜひ読んでみてくださいね。
レビュー by NINAさん
アスペルガー症候群など自閉症スペクトラムを解説した本書。専門書らしい威圧感もなく,分厚くもなくサラッと読める本です。
でも冒頭から,脳機能研究で明らかになった自閉症スペクトラムと定型発達の脳のはたらきかたの違いについてきちんと触れられていたり,世界のいくつかの国の人口と自閉症スペクトラムをもつひとの人数を比較して「少数派」ということを伝えようとされていたり,とてもわかりやすい表現方法で客観的なデータも示されています。
3つ組の特性は難しさとして現れることもあるけれど,得意なことや好ましい個性として現れることもたくさんあるんだよ。
ストレスが軽減すれば,3つ組の特徴をより好ましい方向に活かすことができるんだよ。…
著者の日頃の臨床を彷彿させるような優しくてあたたかいことばで説明されていて,自閉症スペクトラムの当事者(特にこどもたち)がいちばんはじめに自分の特徴についてこういう形で知ることができたら,きっとその特性を肯定的に受け止めることができるだろうな,と思わせてくれる本です。
自閉症スペクトラムをもつひとだけでなく,彼らを支える家族や専門職のひとたちも,自閉症スペクトラム特性がこんなに前向きでステキなものなんだということを忘れずにいられたらいいな,と思います。
登録日 : 2008年11月13日 23:26:02


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