児童精神科医NINAの本棚»
NINAの本棚では,私が実際読んでみて「この本,いいかも♪」とか「ぜひたくさんのひとに読んでいただきたい!」と感じた本をご紹介していきます。私の独断と偏見でセレクトするので,きっとここに載せる本の大半は児童精神科・精神科や発達障害に関する書籍になると思いますが,ときどき違うジャンルの本が混じるかも…? もしも気になる本があったら,ぜひ読んでみてくださいね。
レビュー by NINAさん
私がとても尊敬している,吉田友子先生が書いていらっしゃる本。
旧版が出版されてもう6年…当時まだまだ不勉強(いや,今もですけど…)だった私が,その頃ご指導いただいていた地元の児童精神科医の先生のデスクの上に置かれていたこの本を見させていただいたとき,パラパラとほんの数ページに目を通しただけでそれまで私が漠然と抱いていた自閉症スペクトラムに対するイメージがガラガラと崩れていったのを今でも覚えています。
もちろん,診断基準にも絡んでくるような医学的説明に関しては,基本的にはどの本を見ても同じ項目が並んでいるはず。
でも,それぞれに対する説明の内容が,私がそれまでに触れたことのある本にはなかったような書きかただった,といえばいいのか…親御さんや学校の先生にお伝えするときにこういう表現を使うとうまくお伝えできるかもしれないな,と思わされるような説明がいっぱいで。
楽観的というわけでもないし,困難さについてはきちんと困難さとして書かれているのですが,うまく言えないけれどちゃんとそこには「希望」があるというか,「大変なこともあるけれど,やりようはある」といったことや「特性はこんなふうにとらえればよくて,だからこういう配慮が得られることがとても有用」といったことをわかりやすく丁寧に盛り込んである…旧版について私はそんな本だと感じていました。なぜだか読んでいてとてもあたたかい気持ちになってくるのが不思議…。
ページ数もかなり増え,6年前の旧版とはまた違う新しい何かを得ることができる1冊になっています。
旧版を知っているかたもそうでないかたも,自閉症スペクトラム支援に関わるひとにも自閉症スペクトラムをもつこどもさんを育てていらっしゃる最中の親御さんにも,ぜひ読んでいただけたら嬉しいな,と思います。
登録日 : 2009年07月03日 23:02:10


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