日本料理の真髄 (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社 (2006年8月23日発売)
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本棚登録 : 70
感想 : 10
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<感想>
一億総グルメ時代にあって、非常に貴重な料理ウンチク本。

この本を読むと、日本の伝統的な「食と料理」や調理法について、さまざまな発見があるのだが、一方で「トリビア本的に利用されたくない」と釘を刺す作者の志の高さと大衆に迎合しない姿勢が清清しい。


<私的ポイント>
●日本人はおいしいものを探し、その持ち味を味わうことを第一としてきました。まずいものをうまく調理して食べようとはしなかったのです。
→「引き算」の調理。手をかけずとも、自然に一番おいしいものである「旬の食べ物」の習慣ができたのも、このため。

●一方、外国の料理はどんな素材でもできるだけうまく加工して食べることを目的として発展してきました。
→足し算の調理。多種多様なスパイス、ハーブ、乳製品などの加工技術の発達。

●豆腐や白米を食べて「おいしい」と思うのは日本人だけ
→これを「単味の味覚」と言うらしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文化・教養
感想投稿日 : 2009年12月22日
読了日 : 2013年8月16日
本棚登録日 : 2009年12月22日

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