ニッポン不公正社会 (平凡社新書 312)

  • 平凡社 (2006年3月11日発売)
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感想 : 7
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 「日本社会が目指しているのはアメリカ社会の一部になるということ」というのは納得。そのアメリカ社会の基本原理は新自由主義であり、それは社会ダーウィニズムと同義だというのもうなづける。対談形式のこの本が一貫してテーマとしているのが、不公正な競争原理に支配された格差社会であり、それはイギリスのようなストレートな階級社会よりも問題があるということ。そして現在の格差社会が進むと日本も再び階層分化が進み、イギリス的な階級社会になるだろうと指摘する。
 「ジャーナリストは権力に逆らうことをもってアイデンティティがある」という斎藤氏のジャーナリストとしての著作を今度は読んでみたい。「わかりやすさ」が第一の価値になってしまっている社会に生きる者として。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 読んだ本
感想投稿日 : 2008年11月17日
本棚登録日 : 2008年11月17日

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