3人の女性の視点でくるくると場面が変わり、歴史的イベント自体は何も起こらないけれど飽きや間延びが感じられず、さくさくと読める。ヘンリー8世が恐ろしく暴君で、王妃になった2人もひたすら王を恐れていて、宮廷のピリピリ感がよく伝わってくる。■アン・オブ・クレーヴの独立心と賢さ(アン・ブーリンとは逆の意味で)、キャサリン・ハワードの幼さ・愚かさゆえの懸命さがよく描かれており、あまり良い印象のなかった2人のイメージが一新した。ジェーン・ブーリンは「ブーリン家の姉妹1」での印象と最初は違って良い人に見えたけど、最後の方はだんだんと本性というかイメージが一致してきて、良い印象だった頃も含めて、ちょっとマトモな人ではないんだなぁ、と。■「ブーリン家の姉妹3」は面白くなかったけど、これは面白かった。
読書状況:読み終わった
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- 欧米
- 感想投稿日 : 2012年3月4日
- 読了日 : 2012年2月26日
- 本棚登録日 : 2012年3月4日
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