マッキンゼーの元人事マネージャによるグローバル人材論。いわばマッキンゼーメソッドの布教本。それに拒否反応を起こす人もいるだろう。ともあれ昨今、「グローバル人材が必要だ、英語を小学生から学ばせろ、大学生が内向きだ、企業の英語を公用語にせよ」「何がグローバル人材だ、教育にはもっと重要なことがある。公用語英語なんてナンセンス」など、様々な議論が飛び交うなかで、「あなた方のいう『グローバル人材』がすでにグローバルではない。リーダーシップこそが最重要。」とすっぱり斬るのは興味深い。
日本は総理や社長に絶対的なリーダーシップを求め、何かにつけ「リーダーシップがないからダメだ」とこき下ろす。その精神には、リーダーシップは役職者に求められる特別な能力やカリスマという考えがあるから。
グローバルスタンダードの考え方は、社員全員がリーダーシップを持ち、主体的に業務に参画し、各自が判断しつつ、仕事を回すことである。リーダーシップはtrainable=身に着けさせることのできる能力。こうなると、社会人誰もが読んで学ぶべき点がある。
私は既に伸びしろのない年になったが、それでも面白かった。特に当社のマネージャ諸君には読んでほしい・・・この発想が既にだめな日本人なのか(笑)また、日本人は「ほうれんそう」が至上だと思っており、新人は逐一上司にお伺いを立てることで無駄な時間を費やしている。彼らも読め。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本
- 感想投稿日 : 2015年6月18日
- 読了日 : 2013年6月18日
- 本棚登録日 : 2015年6月18日
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