森のみんなから慕われていた1匹のきつねがお気に入りの場所で死んだ。
きつねと親しかったフクロウはきつねの死期を悟っており、きつねの死体にそっと寄り添った。
他の生き物たちもきつねにお世話になったものはみんな集まって来て、きつねの死を悲しんだ。
みんながきつねとの思い出を語っているときつねがいた場所にきつねと同じオレンジ色の芽が出ていた。
きつねとの思い出を話していると芽はどんどん大きくなり、1本の木になった。
それからもきつねの思い出話をする度に大きくなり、ついには森で一番大きな木になった。
鳥たちはその枝に巣を作り、リスは幹に住処を見つけ、クマは木の根元で休んだ。
きつねは死んでからもみんなの心に残り続け、きつねの木はみんなの住処となったのだった。
みんなのきつねを思う心がきつねの木を咲かせる。
死んでからもみんなに親しまれるきつね。
『わすれられないおくりもの』を彷彿とさせる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2013/10
- 感想投稿日 : 2013年10月6日
- 読了日 : 2013年10月6日
- 本棚登録日 : 2013年10月6日
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