芥川賞作家川上未映子さんが初挑戦した2009年の作品。ずいぶん前に買ってあった本だが、内容がいじめに関する本であった為手が出せずにいた。いじめにあっていた男子高校生と女子高校生が、密かに仲間となり支え合う存在になる。でもお互いが、いじめられている事をなんとか自分のなかで意味を見いだそうとして苦しんでいる。その逃避の思考があまりに哀しくぐさっと心にささる。読んでいてつらくなる本だが、最後に彼達が少しだけ勇気を持ち始めた、母親と一緒に立ち直り始めたところだけが救いか。いじめがあり続ける国って言うのは本当に哀しい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年9月17日
- 読了日 : 2014年9月16日
- 本棚登録日 : 2014年9月17日
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