現場で役立つシステム設計の原則 ~変更を楽で安全にするオブジェクト指向の実践技法

著者 :
  • 技術評論社 (2017年7月5日発売)
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感想 : 30
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ドメイン駆動、オブジェクト指向によるソフトウェア設計の原則が分かりやすく解説されている。想定言語はJava。
設計、コードに落とす内容はとても具体的で、参考になる。

しかし、原則なので基本的に従うべきだと思える記述が多いが、実務上は本書の方針では対応出来ない場合も出てきそう。
例えば、2章の料金計算の例で、区分(シニア、大人、子供)毎に料金計算クラスを分ける例が載っているが、子供3人目以上は半額、などのルールに対応するのが難しくなる。このような結びつきの強い型をインターフェースと継承でグルーピングするのは変更コストが高いので、関数型言語の多くが持つ代数的データ型によるグルーピングにした方が良いと思う。

また、「〜するのがオブジェクト指向らしい」「〜するのがオブジェクト指向の基本」のような記述はたくさんあるが、
著者が考えるオブジェクト指向の定義は載っていないようでモヤモヤする。読者は何に基づいて「オブジェクト指向らしさ」を判断すればよいのだろう?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年7月13日
読了日 : 2017年7月13日
本棚登録日 : 2017年7月5日

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