ライトノベル(3) (KCx(ARIA))

  • 講談社 (2012年3月7日発売)
3.70
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本棚登録 : 179
感想 : 12
3

緊張して息が詰まりました。怖いけど先が読みたい!ていう。でも怖い。じわじわ追い詰められる恐怖みたいな怖さ。
今回は事件の動きの方がメインに来てたので、心理面の方で切り込んでくる感じは1,2巻よりはなかった気がします。あるのはある。予告で判ってたとは言えバッグの中身はきつかった。足を投げ捨てた理由、バッグに放置した理由、主人公の推測だけど成る程なと思いました。母親は救われてないという理由も成る程と唸りました。事件の全容はほぼ見えた。でも目的は見えたように見せてまだ全部じゃないと思う。ここからは、これまでもだったけど、心理戦に入ってくのでしょうか。傷つけたいのは殺したいのは作家として、か。作家生命は絶たれたに近いですよね。例えもし復帰出来たとしても色眼鏡で100%見られる。主人公はどう進むんだろう。全く思いつきません。楽しみです。
ていうか生きてるよね?他の人達に死者が出てたら辛いですね。淡々と酷い事考えつくし、するよね。アユリにとって一連の事がそうするだけのものだったとしても。あぁなるほど、アユリもまた、現実と空想を故意に混ぜたのか。先に混ぜた人間と同じ事をする為に。混ぜた人達は無自覚の故意によって混ぜていて、アユリは意図的に混ぜている違いはあれど、はたから見ればそれは結局弟を襲った犯人と同じような人間になる事なのに、それで何が救われるんでしょうね。予告の、捕まって本を書くってのまで計画に入ってたんだろうなぁ。恐ろしい。本当にどうなるんだろう。捕まる事で現実と虚構、創作物についての非難的な世論が始まるんだろうし、そこも目的に入ってるのかなぁ。アユリは復讐とか憎しみよりも、ただ結末が見たいという動機のような気がしてきました。
上でも書きましたが「現実と空想が混じる人がいるんじゃない、混ぜたい人がいるだけ」というのが今回一番はっとしました。毎巻何かしら唸らされます。
ミカトの結末は哀しかったです。生きてて欲しかったなぁ。

ところで今回もまた主人公表紙になれなかったんですね。表紙見ても、今の今まで最早何の疑問も持ってませんでした(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 少女漫画
感想投稿日 : 2012年3月10日
読了日 : 2012年3月10日
本棚登録日 : 2012年3月10日

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