働かずに1億稼ぐ考え方

著者 :
  • アチーブメント出版 (2012年3月8日発売)
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本棚登録 : 145
感想 : 12
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アイスクリームチェーン、サーティーワンの大阪のフランチャイズオーナーが書いた本。
できる人が評価され稼ぐシステムの構築(仕事ができない人は自然と辞めていくし病気や障害を持つ人への弱者が働くという視点はなさそう)、アルバイトにも経営者の視点(結果、店舗売上のためにはアルバイトが勤務を自発的に自粛―残された従業員は厳しいし、アルバイトが自ら給与を稼ぐ機会を放棄する)など、正直ゾッとする部分もあるが、著者なりに自分の意見をしっかり持っているし、参考になる部分が多くあった。しかも、本の題名と中身がズパッと一貫した整合性があり(世の中の本はタイトルと中身があっていないことが多い)、自分と意見があわない部分があるにしても説得力を感じた本はなかなかみあたらない。そして、相手に説明するのがとても上手である。これほど整理されていて読みやすい本はなかなかないと思う。反りがあわない部分もあるにもかかわらず手元に置いておきたいと思えた本。

・採用基準は礼儀とマナー、明るさ、元気さ、チームワークがとれること。p106
・交渉では本音をいえたほうが強い。計算でいえば相手も計算で返事をしてくる。本音でいえば本音を返してくる。事前に最悪の場合の対処のみを考え、あとは真っ白で対処する。想定してしまうと、想定外に対応できない。p220
・万一の事態に準備しつつ、そこから挑戦できるように余裕を持っておくこと。お金・時間・人脈・能力・体力の余裕。切羽詰まった状態では決定権を他人に握られてしまう。余裕が大事。p222
・本から学ぶ。織田信長の本を読むことは、ベットまで織田信長が会いにきてくれているようなものである。本は折り目だらけで2度目以降は折り目のついた部分だけを読む。自己の成長を感じることができる。p225
・自分のためは「欲」人のためは「夢」。社会貢献をしたい国をよくしたいというのは所詮自己満足である。それなら「自己満足のために大義をやりたい」といったほうが潔い。同じく、起業して10億稼ぎたいというのも夢ではなく単なる自分の欲である。夢であるなら「10億かせぐ若者を100人つくりたい」という他者のためにすることが夢だ。p242

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 10 哲学
感想投稿日 : 2015年1月25日
読了日 : 2015年1月25日
本棚登録日 : 2015年1月25日

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