“加賀恭一郎シリーズ”の一番最初のお話となるらしい本作。
以前に読んだことがある『どちらかが彼女を殺した』(本文中に“犯人”の名前が明かされないつくりの小説。袋とじのヒント付き)にも登場していたらしい。
だーいぶん前に読んだので、ちょっと思い出せない…また読み返してみなくては。
加賀のキャラクターは好きなので、他のものも読んでみたい。
切ない、悲しい、という感情もやはり含まれているのだけれど、解説の権田氏がおっしゃっているように、この小説は「青春推理小説」だ。
東野さんが更に若い時の作品だからか、良い意味で“若さ”、”危うさ”が出ているように感じた。
女の子も大人過ぎず、子供過ぎず、ちょうど良い描写。
それぞれが、恋愛に、部活に、学業に、進路に、一生懸命な時期。
卒業を控えた時の心情を思い返してしまった。
トリックも変な表現かもしれないけれど、ごつ過ぎず、良かった。
東野作品の中では、珍しく、ラストが私の好み。
「さりげない、しかし題名にふさわしいラストシーン(権田氏)」が物語をぐっと締めてくれました。
爽やか。「青春」という単語が私は好きです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(国内)
- 感想投稿日 : 2015年5月25日
- 読了日 : 2007年2月11日
- 本棚登録日 : 2015年5月25日
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