専門家の予測なんて当たらないよっていうことを前提に、その当たらない理由とかそれでも信じてしまう我々の心理的側面などが分かりやすく解説されている。
何より面白いのは、専門家の外れた予言・予測が実例として書かれている点である。書かれた本人には心外な内容であろうが、過去の歴史・経緯と予言とを照らし合わせてみると、その外しっぷりはお見事である。ただ、話題が北米中心なので、その当時の状況を理解してないといまいちピンとこないかもしれない。
ではどうすればいいのかということは、結論として断定的に書かれているわけではない。しかし、この不確実な時代にどういう心構えでいるべきかということが、本書の最後に書かれている。「コックのアリス」の格言として載っているが、これはとてもいいエピソードだと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
サイエンス
- 感想投稿日 : 2012年9月3日
- 読了日 : 2012年8月31日
- 本棚登録日 : 2012年9月3日
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