サスペンスものをあまり読む方ではないのですが、湊かなえさんの本はやっぱり面白いです。ネット(マンマローというSMS)に女性誌を連携させ、よりリアルな事件に見えました。
美しいOL三木典子さんが滅多刺しな上に火を放たれて殺されるこの事件。被害者と容疑者を取り巻く人々が記者に取材されることで物語が進みます。
真犯人は吐出と興奮といった感じでよく喋る・・・という現実と同じくな結果なのに、全然分からなかったです。
容疑者に仕立て上げられてしまった城野美姫にも、問題はあるようで、それで冤罪とかになったら怖いな~とか思いました。SMSでは知人たちがあらゆる憶測で盛り上がり、よけいな情報をさらけ出します。取材は勿論生まれ育った町や学生時代の親友たちにも及びますが、自分が美化していた過去と他人から見た自分の過去があまりにもかけ離れていて、心を殺され日常に戻っていきます。
自分が容疑者になった時、または近しい人が犯罪者となった時・・・。結局救いようのないような結末ではありますが、人間関係について考えさせられました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年7月11日
- 読了日 : 2014年7月11日
- 本棚登録日 : 2014年7月11日
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