坂の途中の家

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2016年1月7日発売)
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本棚登録 : 2298
感想 : 330
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我が子を虐待死させた母親・水穂。
その裁判の補充裁判員に指名された主人公・里沙子。
水穂と自分自身をシンクロさせてしまい悩みぬく…。

あまりの息苦しさに、何度も途中でやめようかと…。
もちろん子供の問題だけではなく、
夫婦関係、親子関係のあり方もとてもリアルで…。
私自身も、母となれていたら、こうなってしまった可能性もあるわけで…。

ただ、産める喜びと痛み、育てる喜びと苦しみが、表裏一体なんだとしたら、
母親だけが感じることのできる、至福の瞬間もあるのでは…と思うのです。

まぁ、それを感じられる余裕すら、失っていたってことなんでしょうけれど…。


でも、貶め傷つけることで、自分の腕の中から出て行かないようにする。
それも愛情の一種だなんて、思いたくはないです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: か行
感想投稿日 : 2016年3月11日
読了日 : 2016年3月10日
本棚登録日 : 2016年3月6日

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コメント 4件

azu-azumyさんのコメント
2016/03/13

杜のうさこさん、おはようございます♪

読了されたのですね!!
読みたい!と思っている本ですが…

とても重くて深いテーマですよね。
この類のテーマでは、私も杜のうさこさんと同じように、”私自身もこうなっていたかも…”と思うことがあります。
その分、よけいにしんどくなってしまうことが…

杜のうさこさんのコメント
2016/03/13

azu-azumyさん、こんばんは~♪

優しいメッセージをありがとう~~~。
とても嬉しいです。

そうなんです。
この類のテーマは、いろんな意味でつらいです…。
自分もそうなっていたかも…と常に思いながら読んだんですが、
経験がないから、その苦しみに寄り添ってあげたくても、そうしきれない自分と、
せっかく母となることができたのに…と、
心のどこかで責めている不遜な自分もいたりして…。

角田さんに完全にやられちゃいましたね。
逃げ出したくても、そうさせない筆力を感じました。

あいさんのコメント
2016/03/14

こんばんは(^-^)/

重いテーマが続くね。
私は多分読まないテーマだと思うけど、こうやって杜のうさこさんの感想を読んで一緒に考えさせてもらって助かっています。
いつもありがとう(*^^*)♪

杜のうさこさんのコメント
2016/03/15

けいたんさん、こんばんは~♪

わぁ、温かいコメント、ありがとう~~。
嬉しくて、しっぽふりふりしちゃうよ!
あ、うさちゃんはふれないのか(笑)

東野さんの作品はね、テーマは重かったけど、読後感は良かったの。
でも、角田さんの方は…。
修行だったね…。

でもそう言ってもらえると、読んだかいもあります。
こちらこそ、いつもありがとう(*^-^*)

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