著者の深沢七郎への心酔ぶりが胸をえぐる一冊。
著者はいつか「オヤカタ」から切られるんじゃないかとビクビクしている。そしてじっさい、切られる時が来る。
しかし著者は、切られた者が執拗に関係を繋げようとすることをオヤカタが嫌うということを骨の髄から知っている。オヤカタの前でしてはいけないことを知り尽くしている。だから著者は、決して自分からは会いに行かない。弁明に行かない。そのうちに、オヤカタが死んでしまう……
まるで、「いきの哲学」に貫かれた、花魁との恋愛のようではないか!
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カテゴリ:
小説・詩
- 感想投稿日 : 2017年7月14日
- 本棚登録日 : 2017年7月11日
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