最後の数ページに驚愕しました。
そして新聞小説だったことにも唖然。
新聞小説=細切れのイメージです。
今回の作品にそれは一切なく、
ただただ疾走していくイメージです。
今回は珍しく性描写が少なかった。
それでも、人間の温度がページを進めるごとに
痛みとも呼べるような重さをもって
のしかかってきます。
その鈍とした、
桜木さんからいつも感じる深度に
ぞっとします。
気持ちが悪いからぞっとするのではないのです。
こめかみを押さえるような共感が合って
その共鳴とも呼べるような何かに、
引きずりこまれるからです。
読み進めて最後の数ページで
自然に泣いていました。
そのクライマックスの上昇も
形容しがたい。
贅沢な一冊でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年4月2日
- 読了日 : 2015年4月2日
- 本棚登録日 : 2015年4月2日
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