千日紅の恋人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2008年3月28日発売)
3.52
  • (23)
  • (56)
  • (58)
  • (15)
  • (3)
本棚登録 : 400
感想 : 58
4

「千日紅」という文字に惹かれて手に取った一冊。
九州を舞台に、バツ2で40歳間近の時子の日常生活を中心としたお話。

ホームヘルパーとして、父の形見であるアパート「扇荘」の管理人として毎日を送っていますが、仕事を仕事と割り切らず、所々に感じる彼女の人の良さがとても自然で素敵でした。

扇荘に一人の青年・有馬が現れたことから、少しずつ時子の生活が華やいでいきますが、終始ゆったりとした話です。
鵜飼いや棚田など、田舎の描写が綺麗で、目に浮かぶようでした。
ベトナムのサイゴンへも行ってみたくなりました。

始めは途中で飽きてしまうかもと思ったけれど、たまにはこんな大人の恋愛も良いなぁと思える作品でした。

1ページずつ大切に読み進めていきたい本の一つになりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年1月5日
読了日 : 2009年5月
本棚登録日 : 2012年12月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする